開発品情報

日本精鉱(株)の金属硫化物SULMICSシリーズの開発について

当社は、SULMICSシリーズとして金属硫化物製品の開発を進めています。ここでは現在開発中の金属硫化物についてご紹介します。

SULMICSシリーズの多くは、メカノケミカル合成法により製造されることが特徴です。当社ではすでにメカニカルミリング処理の工業化を実現しており、最大で数t/月の製造が可能です。また金属硫化物の種類によっては、メカノケミカル合成法以外の製法についても検討しています。

当社の金属硫化物およびメカニカルミリング処理にご興味がございましたら、ぜひお問い合わせページよりご相談ください。お客様のご要望に応じた試作・製品開発も承っております。

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開発品情報

硫化銅 Copper Sulfide

硫化銅は潤滑性を持ち、固体潤滑剤として自動車等のブレーキパッドや軸受けに使用されます。また排水処理剤として重金属回収に用いられるほか、半導体としての性質を持つことから太陽電池の光吸収層として用いられ、リチウムイオン電池や全固体電池の材料としても研究が進められています。現在、硫化第二銅(CuS)、硫化第一銅(Cu2S)を開発品としてラインアップしております。

硫化銅(Ⅱ)
物質名 硫化銅(Ⅱ)
化学式 CuS
用途例 固体潤滑剤、排水処理剤
形態 黒青色粉末
CAS RN 1317-40-4
分子量 95.61
密度 4.64g/cm3
モース硬度 1.5-2
ビッカース硬度 128-138HV
技術資料
硫化銅
物質名 硫化銅(Ⅰ)
化学式 Cu2S
用途例 固体潤滑剤
形態 黒色粉末
CAS RN 22205-45-4
分子量 159.16
密度 5.6g/cm3
融点 1130℃
モース硬度 2.5-3
ビッカース硬度 84-87HV
技術資料

硫化ビスマス Bismuth Sulfide

硫化ビスマスは潤滑性をもち、固体潤滑剤として広く研究・開発されています。自動車のブレーキパッド等に固体潤滑剤として用いられ始めており、銅フリー、アンチモンフリーの潤滑剤として期待されています。また、次世代太陽電池の光電変換材料や、液晶ディスプレイの光吸収材料としての活用についても適用開発が進められています。

硫化ビスマス
物質名 硫化ビスマス
化学式 Bi2S3
用途例 固体潤滑剤
形態 黒色粉末
CAS RN 1345-07-9
分子量 514.14
密度 6.78g/cm3
融点 685℃
モース硬度 2
ビッカース硬度 170HV
技術資料

ボーナイト Bornite

ボーナイトは化学式:Cu5FeS4で表される鉱物名ですが、当社では合成ボーナイトの工業的製造を実現しました。潤滑性があり、固体潤滑剤として自動車用ブレーキパッドや事故潤滑性軸受けへの利用が期待されています。現在、自動車における高速回転部での潤滑安定性に高い評価を受けています。

ボーナイト
物質名 ボーナイト
化学式 Cu5FeS4
用途例 固体潤滑剤
形態 黒色粉末
CAS RN 1308-82-3
分子量 501.84
密度 5.09g/cm3
モース硬度 3
ビッカース硬度 92HV
技術資料

硫化コバルト Cobalt Sulfide

二硫化コバルトは固体電池向け活物質として研究・開発される物質です。当社の二硫化コバルトは耐熱性が高いことを特徴としています。また電極触媒やマグネシウム電池の活物質原料など、次世代電池の候補材料としても研究がすすめられています。

二硫化コバルト
物質名 二硫化コバルト
化学式 CoS2
用途例 固体電池向け活物質
形態 黒色粉末
CAS RN 12013-10-4
分子量 123.07
密度 4.27g/cm3
モース硬度 5
ビッカース硬度 743-837HV
技術資料

金属硫化物SULMICSシリーズの製品情報は以下ページよりご覧ください。

金属硫化物 SULMICSシリーズ